遺品整理はいつから始める?親を見送ったあとの片付けで自分がやったこと
この記事のポイント
- 遺品整理の開始時期に決まりはないが、四十九日後が気持ちの区切りとなる目安。賃貸の場合は退去期限に注意
- まず通帳・印鑑・保険証券など貴重品を確保し、郵便物で未払い請求や負債がないかチェックする
- 業者に頼む場合は最低2〜3社の見積もりを取り、遺品整理士の資格有無と立ち合い可否を確認する
- 費用は1K3〜8万円、3LDK15〜40万円が相場。部分的に業者に任せる使い方もできる
親を見送ったあと、しばらくしてから気づきました。
「部屋の片付けを、しなければいけない」ということに。
葬儀が終わり、届出を済ませ、少しだけ日常が戻ってきた頃。ふと実家の部屋を見渡して、「ここにあるもの、どうすればいいんだろう」と思ったのが始まりでした。
自分の場合は家族葬という小さな形で親を送りました。費用のこと、葬儀社の選び方、そういった「急いで決めなければいけないこと」は終わった。でも、遺品整理だけは、すぐには手がつけられませんでした。
この記事では、自分が実際に遺品整理をどう進めたのか、いつから始めたのか、何に困ったのかを正直にまとめています。専門家のアドバイスではなく、同じ経験をした人間の記録として読んでいただけたらと思います。
遺品整理はいつから始めるべきか
結論から言うと、「いつまでに始めなければいけない」という決まりはありません。
一般的には四十九日の法要を終えてから着手する方が多いようです。気持ちの区切りとして、ひとつの目安にはなります。
ただ、賃貸住宅に住んでいた場合は退去期限があるため、早めに動く必要があります。持ち家であっても、固定資産税や光熱費の基本料金は発生し続けるので、長期間放置するとその分のコストがかかります。
自分の場合は、葬儀から約2ヶ月後に始めました。もう少し早く動けたかもしれませんが、正直なところ、「片付ける」という行為自体が、まだ受け入れがたかったのです。物を動かすことが、その人がいなくなった事実を確定させるような気がして。
でも、2ヶ月経った頃に「このままではいけない」と思い、ようやく手をつけました。
まず何からやったか
遺品整理を始めるとき、自分はこの順番で進めました。
1. 貴重品・重要書類の確保
最初にやるべきは、通帳・印鑑・保険証券・不動産関連の書類を探して確保することです。これらは相続手続きに必要になります。
自分の場合、通帳がどこにあるかわからず、タンスの引き出しをひとつずつ開けて探しました。こういう情報こそ、エンディングノートに書いておいてほしかったと、あとから強く思いました。
2. 書類・郵便物の仕分け
届いていた郵便物を確認して、未払いの請求書や契約関連の書類がないかチェックしました。公共料金の名義変更や解約が必要なものもあるので、ここは早めに対応したほうがいいです。
このタイミングで「思っていなかった負債」が見つかると、相続放棄を検討する選択肢も視野に入ってきます。相続放棄には「相続の開始を知った日から3ヶ月以内」という期限があるため、書類の仕分けは早めに進めておくと安心です。相続放棄の最新データと判断のポイントは相続放棄は年間30万件超|「残す側」が知っておきたい数字と備えにまとめています。
3. 衣類・日用品の整理
衣類は量が多いので時間がかかります。「着られるもの」と「そうでないもの」に分けて、状態が良いものは寄付やリサイクルに回しました。
4. 家具・家電
大型の家具や家電は、自分で処分するのが大変です。自治体の粗大ゴミ回収を利用するか、業者に依頼するかの判断が必要になります。
自分でやるか、業者に頼むか
遺品整理をすべて自分でやるか、業者に頼むか。これは多くの方が悩むポイントだと思います。
自分の経験から、判断基準を整理するとこうなります。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 実家が近くにあり、時間が取れる | 自分でやれる範囲が大きい |
| 実家が遠方にある | 業者の利用を検討 |
| 物の量が多い(一軒家まるごと等) | 業者に頼んだ方が現実的 |
| 感情的に手がつけられない | 無理をせず業者に任せるのも選択肢 |
| 特殊清掃が必要 | 専門業者に依頼 |
「全部自分でやらなければいけない」と思う必要はありません。部分的に業者に頼むこともできます。たとえば「大型家具だけ運び出してもらう」「仕分けは自分でやって、搬出だけ依頼する」という使い方もあります。
業者に頼む場合の選び方
遺品整理業者を選ぶとき、自分が調べた中で大事だと思ったポイントは3つあります。
見積りは必ず複数取る
1社だけの見積りで決めないことが大切です。同じ内容でも業者によって金額にかなり差があります。最低でも2〜3社から見積りを取るのがおすすめです。
遺品整理士の資格を持っているか
「遺品整理士」という民間資格があります。資格がなくても遺品整理はできますが、資格を持っている業者は、遺品の取り扱いや法令遵守について一定の知識があると判断できます。ひとつの目安として確認してみてください。
立ち合いができるか
作業に立ち合えるかどうかも確認しましょう。大切な品が誤って処分されるリスクを防げます。立ち合いできない場合は、事前に「残してほしいもの」をリストにして渡しておくと安心です。
費用の目安
遺品整理の費用は、部屋の広さと物の量によって大きく変わります。おおまかな相場はこのくらいです。
| 間取り | 費用の目安 |
|---|---|
| 1K〜1DK | 3万〜8万円 |
| 1LDK〜2DK | 5万〜15万円 |
| 2LDK〜3DK | 10万〜25万円 |
| 3LDK〜4LDK | 15万〜40万円 |
これはあくまで目安です。物の量が多い場合や、搬出が困難な立地(エレベーターなし、狭い階段など)だと追加料金がかかることもあります。
捨てられないもの
遺品整理で一番つらかったのは、「捨てる」判断を何度もしなければいけないことでした。
写真、手紙、手帳。使い込まれた道具。壁に掛かったままのカレンダー。
どれも金銭的な価値はないかもしれない。でも、その人が生きていた痕跡でもある。
自分が決めたルールはひとつだけです。「迷ったら、とりあえず残す」。
段ボール1箱分、「今は捨てられないもの」を詰めて持ち帰りました。いつか処分できるかもしれないし、ずっと取っておくかもしれない。今はまだ、それでいいと思っています。
まとめ
遺品整理には「正解の進め方」がありません。いつ始めるか、何を残すか、業者に頼むか。全部、それぞれの事情と気持ちで決めていいことです。
ただ、ひとつだけ言えるのは、一人で全部やろうとしなくていいということです。家族に手伝ってもらう。業者に任せる。友人に話を聞いてもらう。どれも「甘え」ではなく、必要なことだと思います。
この記事が、これから遺品整理に向き合う方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
ソラ
数年前に親を家族葬で見送りました。葬儀・お墓・終活について、経験者の目線でわかりやすく情報を届けています。
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