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葬儀は『身内葬』が主流に──参列者99人以下が91%・平均41.4人まで縮小|くらしの友2026調査で見える小規模化の現在地

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葬儀は『身内葬』が主流に──参列者99人以下が91%・平均41.4人まで縮小|くらしの友2026調査で見える小規模化の現在地
この記事のポイント
  • くらしの友2026調査で、参列者99人以下の葬儀が91.0%(前回+22.0pt)と調査開始以来はじめて9割超
  • 参列者の平均は41.4人。前回調査の63.4人から22人減、10年でほぼ半減
  • 葬儀費用の総額平均は181.4万円(関東一都三県の喪主経験者500人対象)
  • 工面方法の首位は『故人の預貯金』6割超。早めの資金整理が備えの軸に
  • 小規模葬の相場把握はよりそうお葬式の事前資料請求が手早い。全国対応・明朗価格で比較の起点になる

2026年4月18日、くらしの友が5年ぶりに発表した「2026年版 現代葬儀白書」で、葬儀の参列者99人以下が91.0%と、調査開始以来はじめて9割を超えたことが明らかになりました。前回調査(2020年)からの増加幅は22.0ポイントで、コロナ禍の急縮小以降も小規模化が止まっていないことが数字として示された形です。

自分が親を見送ったのも家族葬で、参列したのは10人ほどでした。数年前のあの時は「家族葬は特別な選び方」だと思っていましたが、この最新データを見る限り、小規模な葬儀はもはや『例外』ではなく『標準』になったと言えます。

この記事では、くらしの友2026調査の主な数字を整理しながら、既存の全国平均データ(鎌倉新書)との違い、そして今から喪主を務める可能性がある方の備え方までまとめます。

くらしの友『2026年版 現代葬儀白書』の概要

くらしの友は東京都を中心に葬祭場や冠婚葬祭互助会を運営する葬儀社で、独自の意識調査を定期的に公表しています。今回の「2026年版 現代葬儀白書」は、コロナ禍の2020年調査から5年ぶりの内容です。

項目内容
調査時期2025年9月17日〜9月19日
調査方法インターネット定量調査
サンプル数500サンプル
対象40〜79歳で3年以内に喪主を経験した方
対象地域関東一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)
発表2026年4月18日

出典:株式会社くらしの友「コロナ禍から5年ぶりの『葬儀』実態調査。『家族葬』からさらに少人数の『身内葬』が加速。」(2026-04-18)

関東一都三県の喪主経験者限定という調査設計なので、後述する全国平均ベースの調査(鎌倉新書)とは母集団が異なります。数字を読むときはこの前提を押さえておく必要があります。

参列者99人以下が91.0%──調査開始以来はじめて9割超

「通夜と告別式を合わせた参列者99人以下の葬儀」が全体の91.0%──これが今回の調査で最も注目された数字です。

過去調査との推移

調査時期参列者99人以下の割合
前回(2020年)69.0%相当(91.0%から22.0pt減算)
今回(2025年)91.0%

前回からの増加幅が22.0ポイント。調査開始から初めて9割を超えたと報告されています。コロナ禍で「参列者を絞らざるを得なかった」状況が一時的な要因だったのではなく、コロナ後も小規模化が定着していることを示す数字です。

参列者の平均人数は10年でほぼ半減

参列者の平均人数の推移も、小規模化の深さを示します。

調査時期平均参列者数
約10年前約80人台(報告では「直近10年でほぼ半減」と明記)
前回(2020年)63.4人
今回(2025年)41.4人(前回比 -22人)

5年で22人減、10年でほぼ半減。人の集まり方として、大勢を呼んで送るスタイルは過去のものになりつつあることが、数字で裏付けられました。

葬儀費用の総額平均は181.4万円

数字の読み方に注意:全国平均との違い

くらしの友2026調査によれば、葬儀費用総額の平均は181.4万円です。調査開始以来、初めて100万円台の前半に下落したと報告されています(前回まではさらに高い水準)。

ここで混乱しやすいのが、既存の全国調査との数字差です。別記事で整理している葬儀費用の全国平均は118.5万円(鎌倉新書2024年調査・全国ベース)と比較すると、約63万円の差があります。

調査調査機関地域時期総費用平均
現代葬儀白書くらしの友関東一都三県2025年9月181.4万円
お葬式に関する全国調査鎌倉新書全国2024年3月118.5万円

差が出る主な要因は3つです。

  • 対象地域:関東一都三県は全国平均より葬儀費用が高い傾向(斎場・火葬場の稼働率・物価水準)
  • 費用の定義:くらしの友は「総額」(飲食・返礼品・式場利用・お布施など含む)、鎌倉新書は「葬儀一式+飲食+返礼品」の合計
  • 回答者の経験時期:くらしの友は「3年以内の喪主経験者」、鎌倉新書は調査前2年程度

数字の桁は違って見えますが、どちらも『小規模化で費用が下がり続けている』という方向性は一致しています。自分が参考にする場合は、住んでいる地域に近いほうの数字を見るのが実用的です。

費用の工面方法:故人の預貯金が6割超

今回の調査で、葬儀費用の工面方法は次のように報告されています。

葬儀費用の主な工面方法は「故人の預貯金」が過去調査と同じく最も多く6割を超えています

葬儀費用の6割超が、故人本人の預貯金で賄われているという構造は、過去の調査から一貫しています。つまり、遺族が新たにお金を用意するのではなく、故人の口座から支払うのが実態です。

口座凍結への備えが重要

ここで気をつけたいのが、金融機関が死亡を把握した時点で口座は凍結されるという点です。葬儀費用を引き出せないまま請求がくるケースは、自分の周囲でも聞いたことがあります。

2019年7月から施行された預貯金の仮払い制度を使えば、一定の範囲で口座凍結中でも引き出せます。具体的な仕組みと手続きの流れは親の葬儀費用200万円を銀行で下ろせない?|口座凍結中でも使える『仮払い制度』の仕組みにまとめています。

事前に家族で話し合っておくこと、もしくはエンディングノートの書き方に支払い予定と口座情報を整理しておくことが、実務的な備えになります。

「家族葬」からさらに少人数の「身内葬」へ

くらしの友のプレスリリースは、今回のトレンドを「家族葬からさらに少人数の『身内葬』が加速」と表現しています。

身内葬とは

身内葬の明確な定義は業界でも揺れていますが、一般的には以下のような規模を指します。

  • 参列者は配偶者・子・孫・きょうだい程度(10〜20人以下)
  • 通夜を省略して告別式のみ行うケースも増加
  • 会食なし・返礼品も簡素化
  • 会場は自宅やごく小さな式場

「家族葬」が参列者30〜40人程度のイメージだったのに対し、身内葬は10〜20人規模に絞った形です。参列者平均41.4人という数字は、家族葬と身内葬の中間に位置しています。

コロナ後も戻らなかった背景

コロナ禍で参列者を絞ったのは感染対策という「仕方なさ」が理由でした。しかし、5年経っても元に戻っていません。背景として考えられるのは以下の要素です。

  • 「迷惑をかけたくない」意識:参列者の移動・宿泊・香典返しの負担を省きたい
  • 高齢化で参列者自身が来られない:故人の友人・知人も高齢で移動が難しい
  • 「派手な式はしなくていい」価値観の普及:家族のためだけの見送りへの肯定感
  • 費用を抑えたい:故人の預貯金で収まる範囲にしたい

自分が家族葬を選んだときも、「遠方の親戚に連絡するのが負担」「通夜・告別式と2日間で親戚が疲れてしまう」という実感的な理由が大きかったです。小規模化は気持ちの問題というより、現実的な負担軽減として選ばれている側面が強いと感じます。

これから喪主を務める可能性がある方の備え方

今回の調査は関東一都三県限定ですが、「小規模で静かに見送るのが標準」という方向性は全国的にも共有されていると見ていいと思います。その上で、今から備えておくと楽になることを3つ挙げます。

1. 葬儀社の資料を事前に取り寄せておく

いざという時、数時間〜1日以内に葬儀社を決めなければいけないのが実務的な重さです。前もって数社の資料を見ておけば、比較の軸が頭に入った状態で動けます。

料金体系が明確な葬儀社をあらかじめ知っておくだけでも、いざという時の判断が楽になります。たとえばよりそうのお葬式は、NHKでも紹介された全国対応のサービスで、8.91万円からの明朗価格でプランを用意しています。無料で資料請求ができるので、事前に手元に置いておくだけでも、いざという時の比較材料になります。

葬儀社の選び方そのものについては、自分の体験を葬儀社の選び方がわからなかった自分が、今なら確認する5つのことに書いています。

2. 口座情報と『仮払い制度』の存在を家族で共有しておく

工面方法の6割超が故人の預貯金という実態からすると、口座凍結時にすぐ引き出せる準備が実務的な最重要ポイントです。

  • 銀行名と支店名
  • 口座種別と口座番号
  • キャッシュカードの保管場所
  • 仮払い制度で引き出せる金額の目安(ひとつの金融機関につき最大150万円)

これらを家族で共有しておくか、エンディングノートに書いておくだけで、喪主の負担が大きく変わります。

3. 参列者の範囲を家族で話し合っておく

「誰を呼ぶか」は、当日ではなく事前に合意しておくべき最大の論点です。呼ぶ人数が10人なのか、30人なのか、100人なのかで、葬儀社の選び方・会場の広さ・費用の桁が変わります。

身内葬がここまで主流になっている以上、「小規模で済ませる」ことに後ろめたさを感じる必要はないと、自分の経験からも思います。

終活の全体像は終活の始め方|何から始める?やることリストと手順、葬儀前後の一連の流れは葬儀後にやること一覧|死亡届から年金・相続まで時系列でまとめにまとめています。

まとめ:小規模化は『気持ちの問題』ではなく『標準』になった

今回のくらしの友2026調査で見えたのは、以下の構図です。

  • 参列者99人以下が91.0%(前回+22.0pt)、調査開始以来はじめて9割超
  • 参列者平均は41.4人(前回63.4人から-22人、10年でほぼ半減)
  • 葬儀費用総額の平均は181.4万円(関東一都三県/3年以内喪主経験者)
  • 工面方法の首位は故人の預貯金が6割超で、過去調査と一貫
  • コロナ後も小規模化は止まらず、『身内葬』が主流に

「小規模で静かに見送る」ことは、気持ちの問題や価値観の選択というより、今や最も一般的な葬儀のかたちになりました。自分が親を見送った家族葬も、当時は「特別な選び方」だと思っていましたが、今では9割の人が同じような規模で行っています。

これから喪主を務める可能性がある方は、参列者の範囲・葬儀社の資料・口座と仮払い制度の3点を、余裕のあるうちに整理しておくと、いざという時の負担が大きく軽くなります。

なお、この小規模化の動きは「家族葬→身内葬」にとどまらず、『直葬→ゼロ葬→無縁遺骨』という段階まで広がっています。おひとり様・身寄りが薄い方が直面する次の論点は 『ゼロ葬』と『無縁遺骨』が広がる時代|家族葬→身内葬→直葬の先と、今から備える3つのこと に整理しました。

この記事で引用したデータの出典:

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数年前に親を家族葬で見送りました。葬儀・お墓・終活について、経験者の目線でわかりやすく情報を届けています。

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