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中山美穂さん20億円遺産の相続放棄|一般家庭にも起こりうる「払えない相続税」問題

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中山美穂さん20億円遺産の相続放棄|一般家庭にも起こりうる「払えない相続税」問題
この記事のポイント
  • 相続税は原則「現金一括納付」。不動産中心の遺産だと、金額に関係なく払えない事態が起こりうる
  • 相続放棄すると次順位の親族に相続権が移る。自分だけの問題では終わらない
  • 相続放棄の期限は3か月。葬儀や手続きに追われるとあっという間に迫ってくる
  • 財産の全容がわからない場合は税理士ドットコムで無料相談できる

2026年4月、歌手・女優の中山美穂さんの遺産をめぐり、21歳の息子さんが相続放棄したことが報じられました。遺産は約20億円。しかし相続税が約11億円にのぼり、10か月以内に現金で納付できないため、相続を受け取らない選択をしたとされています。

20億円の遺産を「受け取れない」。このニュースを見て、自分は正直驚きました。

でも冷静に考えると、これは金額の大きさに関係なく、一般の家庭でも起こりうる問題です。遺産の大半が不動産や換金しにくい資産の場合、相続税が払えないという状況は珍しくありません。

この記事では、報道の事実関係を整理したうえで、一般家庭の相続で「相続放棄を選ぶべきかどうか」を判断する基準を考えてみます。

何が起きたのか — 報道の事実関係

報道によると、概要は以下のとおりです。

  • 中山美穂さんの遺産総額は約20億円
  • 相続税は約11億円と試算された
  • 法定相続人は息子さん1人(第1順位)
  • 息子さんは相続放棄を選択
  • 相続権は次順位の相続人(中山さんの実母)に移行

出典:日刊ゲンダイDIGITAL「故・中山美穂さんの遺産めぐる『相続トラブル』報道の実相」(2026年4月)

ここで大事なのは、息子さんが「遺産がいらなかった」わけではないということです。問題は相続税を現金で納付できるかどうかでした。

なぜ20億円の遺産を受け取れなかったのか

相続税は、原則として現金一括納付です。分割払いは例外的な制度としてありますが、基本は相続開始から10か月以内に現金で払う必要があります。

遺産の内訳が報じられているわけではありませんが、不動産や権利収入など「すぐに現金化できない資産」が大部分だった場合、11億円を10か月で準備するのは現実的に困難です。

これが「20億円もらえるのに放棄する」という一見矛盾した状況の背景です。

相続放棄すると、次の相続人に権利が移る

もう一つ知っておきたいのは、相続放棄は「相続がなくなる」わけではないということです。

第1順位の相続人(子)が放棄すると、第2順位(親)、第3順位(兄弟姉妹)の順に相続権が移動します。

今回のケースでは息子さんが放棄したことで、中山さんの実母に相続権が移ったと報じられています。

ここが見落とされがちなポイントです。自分が放棄しても、家族の誰かに相続税の問題が移るだけかもしれません。相続放棄を検討するときは、次の相続人にも事前に話しておく必要があります。

一般家庭で「相続放棄」が必要になるケース

20億円は特殊な事例ですが、構造は同じです。一般家庭で相続放棄を検討すべきケースを整理します。

負債が資産を上回っている場合。親の借金、連帯保証人としての債務、未払いの税金。これらが明らかに資産より大きいなら、放棄が合理的な選択です。自分も家族の相続放棄を経験しましたが、催促の手紙が届き続ける精神的な負担は想像以上でした。

不動産はあるが現金がない場合。相続財産が自宅の土地・建物だけで、相続税を払う預貯金がない。中山美穂さんのケースと同じ構造です。自宅を売却すれば税金は払えても、住む場所がなくなるというジレンマがあります。

相続に巻き込まれたくない場合。疎遠な親族からの相続、複雑な権利関係、家族間のトラブル。これらを引き受けるリスクがある場合は、放棄によって「関わらない」という選択もあります。

「負債があるかわからない」場合。親の借金の全容がわからないときは、「限定承認」という方法もあります。プラスの範囲でだけ相続し、マイナス分は引き受けない制度ですが、手続きが複雑なので専門家に相談する価値があります。

相続放棄の手続き — 3か月のタイムリミット

相続放棄には期限があります。

相続の開始を知った日から3か月以内に、家庭裁判所に申述書を提出する必要があります。

手続きの流れ:

  1. 被相続人の死亡を知る
  2. 財産・負債の調査(3か月以内)
  3. 家庭裁判所に「相続放棄申述書」を提出
  4. 裁判所から照会書が届く
  5. 回答書を返送
  6. 受理通知が届いて完了

費用は、収入印紙800円と郵便切手代程度。手続き自体は自分でもできます。

ただし、3か月はあっという間です。自分の家族の場合も、葬儀や各種手続きに追われている間に期限が迫ってきました。「放棄するかもしれない」と少しでも思ったら、早めに動くことをすすめます。

手続きの詳細は、葬儀後にやること一覧でも時系列で整理しています。

専門家に相談すべきタイミング

正直なところ、負債が明らかに多い単純なケースなら、自分で手続きできます。

ただし以下のような場合は、相続に詳しい税理士や弁護士に相談するのが安全です。

  • 財産の全容がわからない(特に不動産や連帯保証)
  • 相続人が複数いて合意が必要
  • 限定承認を検討したい
  • 3か月の期限が迫っている

相続に対応できる税理士は、税理士ドットコムのようなマッチングサービスで探せます。相続税の相談は無料で問い合わせできるので、「まだ決めていないけど話を聞きたい」という段階でも使えます。

「残す側」ができること

今回のケースは「受け取る側」の話ですが、「残す側」としてできることもあります。

遺産の中身を家族に伝えておくこと。負債があるなら正直に。不動産が多いなら、生前に現金化や生命保険での納税資金準備を検討しておくこと。

「自分が死んだ後のことなんて考えたくない」という気持ちは自然です。でも、何も伝えずに亡くなると、残された家族が3か月という短い期限の中で全てを判断しなければなりません。

相続放棄の統計データや、終活として今から準備できることは相続放棄データと終活でできる備えにまとめています。終活全体の始め方は終活の始め方ガイドをあわせて読んでみてください。

ソラ

ソラ

数年前に親を家族葬で見送りました。葬儀・お墓・終活について、経験者の目線でわかりやすく情報を届けています。

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